ドラゴンラージャ〈10〉友情
2009.01.07 *Wed
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ついに親子の再会をはたしたエポーニンとハスラー。つかのまの幸福をかみしめるハスラーだが、ネクソンと手を組む反逆者である以上、その心境は複雑だった。いくら改心を要求しても、ハスラーの思いはゆるがない。理由をたずねると、ハスラーは静かに語りだした。「すべては“八つ星”と、ルトエリノの“魔法の秋”からはじまった」。300年の時空をこえた愛憎劇!そのときフチは、大魔術師になる―。
いざクラドメッサの元へ…の前にこれまでの伏線がついに明かされます。決戦前とあって、これまでで一番平和な巻になりましたね。
前回言っていた、ネクソンの伏線はただ単にこの人がハンドレイクの子孫だったそうで。なるほどな〜。
表紙は、ドワーフのノッカー・エクセルハンド。後半で一行をドワーフの領地に案内して、大歓迎。それにしても、もしかしたらサンソンはここで暮らせるんじゃないだろうか…。
長い間、議論されてきた“人間”についての答えが一つ明かされます。
そして、ハンドレイクとタレニアンの悲しいすれちがいも。
実は、タレニアンのある性質。今まで散々指摘されてきたように私も「何でわからないんだろう?」と不思議でしょうがなかったです。
でも、彼女は結局たった一つの言葉を言ってほしくて、でも、ハンドレイクはそれを言うことができなかった。
これを知った時悲しくて、それで、終わった時に泣きそうになりました。
ドラゴンラージャは“ドラゴンと喋れるようになる”そうですが、それ以外にも喋ることが大事だったことがあった。
そんな気がします。というか、ルトエリノ大王とも話せば良かったのかしら、よくわかりませんが。
フチが今まで散々言ってきた“自分から手を差しのべる”、“会話によって相手を変える”ことが、ここにきて活きてきていますね。
そして、ハスラーが明かした建国の王・ルトエリノのある“罪”。
これは難しい。
ルトエリノは“自分で自由に生きていく”ことを、ハンドレイクは“変化を知って進化する”ことを望んでいるし。
正直、これがあってもどちらの願いも叶えられたと思う。ドラゴンロードのような者に渡らないように、持ち主の種族が管理していけば、きっと。
しかし、それが壊されたことによりルトエリノは希望を得て、ハンドレイクは希望を失った。
これはルトエリノが悪いと思う。一人で生きていける、と思うのならそれぞれの種族に星を委ねればよかったのだから。
けれでも、彼がそれを壊してしまったのは、一つにはハンドレイクが言うとおり“自分の考えを押し付けた”から、もう一つは“自分にとって代わられる者が現れたら困るから”だと思う。
現に、たった一つ星を残されたドラゴンは、今になって人間の、いやバイサスを脅かしているしね。
平等に見れば、交流の図りにくい他に比べて、人間はずる賢く生命力も高いんだと思う。
…う〜ん、難しい話だ。
しかも、こうして書いてみるとハンドレイクが正しく見えるけど、彼もすべてが正しいわけでもない。
彼は、全種族の交流と欠点の補完を望んだけど、それによりおそらく人間化が進んで元に戻れない種族も出たと思う。
現に、エルフのイルリルは物語中ずっと珍しがられているけど、普通に認められていたらどうだろう。彼女は“調和”という考えを、例えば“永遠の森”でのあの判断をできたんだろうか。
もちろん、全部がそうじゃないけど、分散することで種族の特徴を保ったのも大事だと思う。
どちらにしても、二人は人間であり、自分の意見を他に押し付けようとしたのは間違いない気がする。
う〜ん、複雑な話だなぁ。そして、人間とはいえ存在の定義があいまいなドラゴンラージャと、完全に近い存在とされるドラゴンは、この先どうなるんだか。
CATEGRY : [本]ドラゴンラージャ
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